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ブックレビュー [BOOKレビュー]

今回はわりと短いスパンで2タイトルだけいかせていただきます。
が!この2タイトルだけで前回の11タイトル分に匹敵する分量ありますから(笑)

魔術王事件 上 (講談社文庫 に 22-20)

魔術王事件 上 (講談社文庫 に 22-20)

  • 作者: 二階堂 黎人
  • 出版社/メーカー: 講談社
  • 発売日: 2007/11
  • メディア: 文庫
魔術王事件 下 (講談社文庫 に 22-21)

魔術王事件 下 (講談社文庫 に 22-21)

  • 作者: 二階堂 黎人
  • 出版社/メーカー: 講談社
  • 発売日: 2007/11
  • メディア: 文庫

二階堂蘭子シリーズの最新作です。
今回も魔術師メフィストがらみの事件のようですが、
違う怪人は出てくるは、奇妙な建物は出てくるは、地下室はあるわ隠し部屋はあるわ、
殺人狂に戦時中の秘密研究ときたもんだ!
もう大上段に構えて「なんでもこいっ!」って感じです。
でもって、話がデカイわりには犯人すぐわかっちゃうし。
これはミステリと言うより「探偵小説」ですね。


暗黒館の殺人〈1〉 (講談社文庫)

暗黒館の殺人〈1〉 (講談社文庫)

  • 作者: 綾辻 行人
  • 出版社/メーカー: 講談社
  • 発売日: 2007/10
  • メディア: 文庫
暗黒館の殺人〈2〉 (講談社文庫)

暗黒館の殺人〈2〉 (講談社文庫)

  • 作者: 綾辻 行人
  • 出版社/メーカー: 講談社
  • 発売日: 2007/10
  • メディア: 文庫
暗黒館の殺人〈3〉 (講談社文庫)

暗黒館の殺人〈3〉 (講談社文庫)

  • 作者: 綾辻 行人
  • 出版社/メーカー: 講談社
  • 発売日: 2007/11
  • メディア: 文庫
暗黒館の殺人〈4〉 (講談社文庫)

暗黒館の殺人〈4〉 (講談社文庫)

  • 作者: 綾辻 行人
  • 出版社/メーカー: 講談社
  • 発売日: 2007/11
  • メディア: 文庫

これもねぇ・・・12年振りに出された館シリーズの最新刊。
のっけから凄いですよ!なんと記憶喪失が(経験者含む)3人も登場!
それも本来の主人公が記憶喪失になるんだから。
それに舞台となる中村青司が改修に関わったとされる「暗黒館」に住む人々のうさんくさいこと!
シャム双生児の姉妹に早老症の少年、心が壊れてしまったその母達。
そして主が取り仕切る得体の知れない儀式。
これだけの舞台装置がありながら、
「囁き」シリーズに繋がりかねないホラー的な描写の数々が延々と続くもんだから、
4冊組なのに1巻目では1人しか死なない(それも事故で)という有様。
さらに読み進むと、こちらの館にもあちこちに隠し部屋やら秘密の通路やら(笑)
そして最終刊で辿り着いた結末と言えば!
これはさすがにひどくないですか?
叙述トリックというには恣意的すぎる。
ミスリードの仕方がフェアじゃないでしょ。
確かに読んでいて気づく点が多々あったけどねぇ。
それに”視点”の扱い方も。
だったらもう少し最後の「その後」の部分を書いて欲しかった。
小野不由美氏の「屍鬼」(全5巻)を読み終わった時に
「真ん中3巻いらないじゃん」と思ったのと同じように
「もっと削れるんじゃ?」と思ってしまいました。
あ、この2人夫婦だわ(笑)
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