久々のブックレビュー Part1 [BOOKレビュー]
いや〜〜、久しぶりったらありゃしない。
前回は遡って3年前ですか!(笑)
これまで全く読んでなかったわけではないんですけど、、
格段にペースが落ちていたので記事にするのも忘れていたと
でまぁ、最近になって生活スタイルに変化が起きて(って、そんなご大層なもんじゃないけど)
一気に読書量が増えたんですよね。下手すりゃ週2冊ペース。
なんで、今回も例によって一気に19冊いきますので気力と根性と覚悟のある方だけどうぞ。
まずは坂木司氏の作品群から。
確か引き籠もり探偵のシリーズで好きになって買ったと記憶している(笑)
(だって完全に積ん読状態だったからわかんないんですって)
極度の恐がり屋の大学生「僕」がミステリマニアの中学生「先生」とが挑む
(ってほどでもない)日常の謎系のお話。
意に反して(?)ミステリ研に入ってしまった「僕」に対する「先生」の
ミステリ講義がなかなか面白いんですよ。
極度に恐がりな「僕」のために
「血の流れないミステリ」をオススメする「先生」の博識なこと(笑)
個人的に現代の「日常の謎」系のイチオシ、北村薫氏が入ってるのがいいね!
(そういえば円紫さんシリーズは新作でないんですかね)
本作の最後「特別便」という短編が入っていたんですが、これがわけわかんない!
宅配の兄ちゃんの話と、沖縄帰りの大学生の話が「僕」の話に続いている。なんだこれ?
・・・続きます。
沖縄のゲストハウス「ホテルジューシー」を舞台とした、
大家族の長女ヒロちゃんのアルバイト奮戦記(笑)
あながち間違ってない気がする
探偵役となるのが、昼と夜とで性格が変わるホテルのオーナ代理
・・・って立場あやふやすぎですがな。
日常の謎系ではあるけど、沖縄ならではの生活・事情・空気感がいい味出してます。
このヒロちゃんと同級生で、作中でメールのやりとりをしているのが・・・
母親によって歯医者嫌いなのに歯科医での受付のバイトに嵌められたサキちゃん。
歯医者ならではの「謎」に翻弄されながら、歯科医嫌いを克服していきます。
坂木氏は、職業にまつわるミステリを数多く手がけていますが、
これって取材も大変だろうなあ・・とシミジミ。
でも、おかげで「プロの世界」が垣間見えて楽しいんですよね。
こっちは「ホテルジューシー」よりも、ちょっと青春ものっぽいかな。
元ヤンでホストの主人公・沖田大和の元に、突然息子を名乗る小学生がやってきた!
「親子ドラマ?」と思ったけどやっぱりミステリー。
ホストはあっという間に宅配のお兄ちゃんに転職して、その仕事の中に日常の謎が現れます。
とはいっても、どちらかと言えばファミリードラマの色の方が濃いのかな。
ホストクラブのオーナー・ジャスミンさん、男前っす。男だけど(爆)
以上、3作品を読んでからだと「先生と僕」の特別便がわかるんですよね。
もちろん読み返しましたとも!
父親の死によってクリーニング屋の跡継ぎとなった新井和也の物語。
クリーニングという職人技があってのミステリです。
これまでの作品の中では群を抜いて「シミジミ感」が強いんで、
ミステリと言うより人情物語かな。
しかし見事に出版社がバラバラだな(笑)
「しゃばげ」シリーズのノリで買ったものの、ちょいと違っていた。
「夢見」が出来ると言われる神官の元に人捜しの依頼が舞い込むが、
いささか裏がありそうで・・・
とこの辺はまぁいいんですが、時は江戸末期、
神仏習合や政情不安など混沌としながら突き進まざる得ない時代の暗い力みたいなものが見えて、
読むのに力がいりました。
自分的にはちょっとハズレでした。
「しゃばげ」シリーズの第8弾。若旦那は相変わらず病弱で安心できます(爆)
今作ではとある理由で目も見えなくなり、長崎屋は大騒ぎ!
でも当の若旦那は(笑)
それにしても、当初は守られるばかりだった若旦那ですが、
作を重ねるごとに強くなっていきますね。
最後の1編「物語のつづき」では、見事な解を見せてくれます。
いつか、病弱ではない若旦那が・・・ないですね(笑)
STシリーズの新章ですが、なんか取って付けた感が否めない。
ともに「伝説」をモチーフとした殺人がおきて、STチームが解決に乗り出すんですが、
タイトルほどの盛り上がり間が感じられない(笑)
なんでかって言うと、STの活躍する場面があまりないんですよね。
今野敏氏は警察小説も数多く執筆しているんですが、そっちに傾いているような・・・。
このSTシリーズに関して言えばもっとエンタテイメント色が強かったと思うんですけど。
なつかし〜〜〜〜!
アルバイト探偵(アイ)シリーズって何年前よ!って調べたら、
前作「アルバイト探偵 拷問遊園地」の講談社文庫版が1997年でやんの。
15年かよ!(でも、発売は2006年・・・6年放置していました)
そら設定も忘れるわ(爆)
でも、読んでいるうちに思い出したし、ノリはほとんど変わってないねぇ。
どんな危機(国家的な&生命の)に陥ってもジョークと減らず口は忘れない、
タフで軟派な探偵親子。
エンタテイメントはかくありたいもんですね!
他方、暗い方向に行っているのが新宿鮫シリーズ。
一警察官として職務を全うしようとする鮫島は一体どこに行ってしまうのか。
というか、周囲の状況だけが変わり続けて、鮫島自身は何も変わっていないのかもしれなけれど、
一見自由なはずの鮫島が、どんどん身動き取れなくなっていくような気がするんですよね。
晶との関係もしかり。
「三月宇佐見のお茶の会シリーズ」ではじめて読んだ柄刀一氏の「天才龍之介シリーズ」。
考えてみれば「三月宇佐見のお茶の会シリーズ」って変な話だったよなぁ。
SF世界でのミステリだったんですけどねぇ。
それはさておき、「天才龍之介シリーズ」ですが、
IQ190だが世間とかは隔絶した環境で育ってしまったため、
ある意味世間知らずな天地龍之介と、
その保護者的な役割を担うこととなった従兄弟の光章、
そしてその同僚でマドンナ的存在の長代一美を主人公とする連作ミステリです。
祖父を亡くし、島から出てきた龍之介が
後見人たる中畑保さんを探してあちこち行くたび事件に巻き込まれ、
中畑さんが見つかったと思ったらまた事件に巻き込まれ、
祖父の遺産はその中畑さんの息子に横領され、
取り返した遺産を元に知的テーマパークをを興そうと奔走するとまた事件に巻き込まれる。
という話(爆)(以降続刊)
評価は高いらしいですが、私的にはそれほど凄いとは・・・。
本筋には関係ない知識の披露は面白いんですけどね。
ただ、龍之介の成長物語としては目が離せない部分があります。
作中では光章と一美のロマンスが強調されているようですけど、
自分としては龍之介と中嶋千小夜の方が気になります。
しかしこの作品、なんでかしらんですが最初、文章についていけなかったんですよね。
あれはなんだったのか・・・。
素朴な疑問ですが、「博覧強記の秀才」と「天才」ってどっち優秀なんですかね?
今日はここまで。
前回は遡って3年前ですか!(笑)
これまで全く読んでなかったわけではないんですけど、、
格段にペースが落ちていたので記事にするのも忘れていたと
でまぁ、最近になって生活スタイルに変化が起きて(って、そんなご大層なもんじゃないけど)
一気に読書量が増えたんですよね。下手すりゃ週2冊ペース。
なんで、今回も例によって一気に19冊いきますので気力と根性と覚悟のある方だけどうぞ。
まずは坂木司氏の作品群から。
確か引き籠もり探偵のシリーズで好きになって買ったと記憶している(笑)
(だって完全に積ん読状態だったからわかんないんですって)
極度の恐がり屋の大学生「僕」がミステリマニアの中学生「先生」とが挑む
(ってほどでもない)日常の謎系のお話。
意に反して(?)ミステリ研に入ってしまった「僕」に対する「先生」の
ミステリ講義がなかなか面白いんですよ。
極度に恐がりな「僕」のために
「血の流れないミステリ」をオススメする「先生」の博識なこと(笑)
個人的に現代の「日常の謎」系のイチオシ、北村薫氏が入ってるのがいいね!
(そういえば円紫さんシリーズは新作でないんですかね)
本作の最後「特別便」という短編が入っていたんですが、これがわけわかんない!
宅配の兄ちゃんの話と、沖縄帰りの大学生の話が「僕」の話に続いている。なんだこれ?
・・・続きます。
沖縄のゲストハウス「ホテルジューシー」を舞台とした、
大家族の長女ヒロちゃんのアルバイト奮戦記(笑)
あながち間違ってない気がする
探偵役となるのが、昼と夜とで性格が変わるホテルのオーナ代理
・・・って立場あやふやすぎですがな。
日常の謎系ではあるけど、沖縄ならではの生活・事情・空気感がいい味出してます。
このヒロちゃんと同級生で、作中でメールのやりとりをしているのが・・・
母親によって歯医者嫌いなのに歯科医での受付のバイトに嵌められたサキちゃん。
歯医者ならではの「謎」に翻弄されながら、歯科医嫌いを克服していきます。
坂木氏は、職業にまつわるミステリを数多く手がけていますが、
これって取材も大変だろうなあ・・とシミジミ。
でも、おかげで「プロの世界」が垣間見えて楽しいんですよね。
こっちは「ホテルジューシー」よりも、ちょっと青春ものっぽいかな。
元ヤンでホストの主人公・沖田大和の元に、突然息子を名乗る小学生がやってきた!
「親子ドラマ?」と思ったけどやっぱりミステリー。
ホストはあっという間に宅配のお兄ちゃんに転職して、その仕事の中に日常の謎が現れます。
とはいっても、どちらかと言えばファミリードラマの色の方が濃いのかな。
ホストクラブのオーナー・ジャスミンさん、男前っす。男だけど(爆)
以上、3作品を読んでからだと「先生と僕」の特別便がわかるんですよね。
もちろん読み返しましたとも!
父親の死によってクリーニング屋の跡継ぎとなった新井和也の物語。
クリーニングという職人技があってのミステリです。
これまでの作品の中では群を抜いて「シミジミ感」が強いんで、
ミステリと言うより人情物語かな。
しかし見事に出版社がバラバラだな(笑)
「しゃばげ」シリーズのノリで買ったものの、ちょいと違っていた。
「夢見」が出来ると言われる神官の元に人捜しの依頼が舞い込むが、
いささか裏がありそうで・・・
とこの辺はまぁいいんですが、時は江戸末期、
神仏習合や政情不安など混沌としながら突き進まざる得ない時代の暗い力みたいなものが見えて、
読むのに力がいりました。
自分的にはちょっとハズレでした。
「しゃばげ」シリーズの第8弾。若旦那は相変わらず病弱で安心できます(爆)
今作ではとある理由で目も見えなくなり、長崎屋は大騒ぎ!
でも当の若旦那は(笑)
それにしても、当初は守られるばかりだった若旦那ですが、
作を重ねるごとに強くなっていきますね。
最後の1編「物語のつづき」では、見事な解を見せてくれます。
いつか、病弱ではない若旦那が・・・ないですね(笑)
ST 桃太郎伝説殺人ファイル 警視庁科学特捜班 (講談社文庫)
- 作者: 今野 敏
- 出版社/メーカー: 講談社
- 発売日: 2010/11/12
- メディア: 文庫
ST 為朝伝説殺人ファイル<警視庁科学特捜班> (講談社文庫)
- 作者: 今野 敏
- 出版社/メーカー: 講談社
- 発売日: 2009/07/15
- メディア: 文庫
ともに「伝説」をモチーフとした殺人がおきて、STチームが解決に乗り出すんですが、
タイトルほどの盛り上がり間が感じられない(笑)
なんでかって言うと、STの活躍する場面があまりないんですよね。
今野敏氏は警察小説も数多く執筆しているんですが、そっちに傾いているような・・・。
このSTシリーズに関して言えばもっとエンタテイメント色が強かったと思うんですけど。
なつかし〜〜〜〜!
アルバイト探偵(アイ)シリーズって何年前よ!って調べたら、
前作「アルバイト探偵 拷問遊園地」の講談社文庫版が1997年でやんの。
15年かよ!(でも、発売は2006年・・・6年放置していました)
そら設定も忘れるわ(爆)
でも、読んでいるうちに思い出したし、ノリはほとんど変わってないねぇ。
どんな危機(国家的な&生命の)に陥ってもジョークと減らず口は忘れない、
タフで軟派な探偵親子。
エンタテイメントはかくありたいもんですね!
他方、暗い方向に行っているのが新宿鮫シリーズ。
一警察官として職務を全うしようとする鮫島は一体どこに行ってしまうのか。
というか、周囲の状況だけが変わり続けて、鮫島自身は何も変わっていないのかもしれなけれど、
一見自由なはずの鮫島が、どんどん身動き取れなくなっていくような気がするんですよね。
晶との関係もしかり。
殺意は砂糖の右側に―痛快本格推理 祥伝社文庫―天才・龍之介がゆく!
- 作者: 柄刀 一
- 出版社/メーカー: 祥伝社
- 発売日: 2004/01
- メディア: 文庫
幽霊船が消えるまで―痛快本格推理 (祥伝社文庫―天才・竜之介がゆく!)
- 作者: 柄刀 一
- 出版社/メーカー: 祥伝社
- 発売日: 2005/01
- メディア: 文庫
十字架クロスワードの殺人―天才・龍之介がゆく! (祥伝社文庫)
- 作者: 柄刀 一
- 出版社/メーカー: 祥伝社
- 発売日: 2006/09
- メディア: 文庫
殺意は青列車(ブルートレイン)が乗せて―天才・龍之介がゆく! (祥伝社文庫)
- 作者: 柄刀 一
- 出版社/メーカー: 祥伝社
- 発売日: 2007/02
- メディア: 文庫
考えてみれば「三月宇佐見のお茶の会シリーズ」って変な話だったよなぁ。
SF世界でのミステリだったんですけどねぇ。
それはさておき、「天才龍之介シリーズ」ですが、
IQ190だが世間とかは隔絶した環境で育ってしまったため、
ある意味世間知らずな天地龍之介と、
その保護者的な役割を担うこととなった従兄弟の光章、
そしてその同僚でマドンナ的存在の長代一美を主人公とする連作ミステリです。
祖父を亡くし、島から出てきた龍之介が
後見人たる中畑保さんを探してあちこち行くたび事件に巻き込まれ、
中畑さんが見つかったと思ったらまた事件に巻き込まれ、
祖父の遺産はその中畑さんの息子に横領され、
取り返した遺産を元に知的テーマパークをを興そうと奔走するとまた事件に巻き込まれる。
という話(爆)(以降続刊)
評価は高いらしいですが、私的にはそれほど凄いとは・・・。
本筋には関係ない知識の披露は面白いんですけどね。
ただ、龍之介の成長物語としては目が離せない部分があります。
作中では光章と一美のロマンスが強調されているようですけど、
自分としては龍之介と中嶋千小夜の方が気になります。
しかしこの作品、なんでかしらんですが最初、文章についていけなかったんですよね。
あれはなんだったのか・・・。
素朴な疑問ですが、「博覧強記の秀才」と「天才」ってどっち優秀なんですかね?
今日はここまで。
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