ブックレビュー [BOOKレビュー]
予告通り京極堂ですが、8冊で高さ27㎝チョイってどうよ(笑)
見えてしまう探偵・榎木津礼次郎を主人公としたある意味スピンオフ中編集ですが、
これがスピーディーで面白い。
事実が見えてしまうわけですから、最初から榎木津が出てしまっては元も子もない(笑)
なんで新キャラ電気工事図面技師の「僕」というのが語り部として登場するんですが、
彼はバカです(爆)
いや、狂言回しとしては、それなりに話をわかりやすく説明する必要があるんでしょうけど
それにしても・・・。
しかし、榎木津が登場して以降の話の展開の早さは尋常じゃないですね。
京極堂が現れると鬱陶しく思えるくらいですから。
榎木津の力を知りつつ、それを逆手にとって陥れようとする輩や
周囲の人間を嵌めようとする陰謀など、薔薇十字探偵社の周囲はキナ臭くなりますが
榎木津礼次郎はやっぱり榎木津礼次郎な訳で、好き勝手したあげくに事件は解決とあいまります。
すげぇな(爆)。
そてにしても「僕」の馬鹿さに拍車がかかっている気がするんですけど(笑)
それも、読んでいてちょっと気の毒になるくらいに。
続いては妖怪研究家多々良勝五郎先生と伝説週酒家の沼上蓮次のコンビによる
これまた妖怪がらみの事件を集めた中編集。
フィールドワークを中心として活動しているため、
日本各地を歩きながら事件に巻き込まれるわけです。
これまでの京極堂の場合「この世には不思議なことなど何も無い 」わけですが、
この作品の場合「妖怪ありき」で話が進むところが他とは若干違うんですね。
そこにもひょっこり顔を出す京極堂。
カメオかと思ったら後の作品で違うことがわかりました(後述)
分厚いのが続くぞ(笑)
約1200ページの文庫を片手で電車の中で読む行為というのは修行?
婚姻の翌朝に花嫁が死ぬという館に警護のために呼ばれた榎木津礼次郎。
しかし、彼は病のため一時的に失明してしまい、
その目の代わりとして関口巽が同伴することとなった。。
その2人の滞在中に花嫁が殺され・・・
犯人は途中でわかります。だって他いないんだもん。
ただ、その行動原理というのが・・・
作中で語られる死生観というのはかなり頷かされました。
今度は1300ページです。
ある毒殺事件に端を発した連続殺人疑惑。
小松川署に飛ばされていた青木巡査が追う中、薔薇十字探偵社にも奇妙な話が持ち込まれる。
榎木津礼次郎の見合い相手候補が失踪していると・・・
ハッキリ言おう。誰が誰やらわからん!特に電車の中で切れ切れに読んでいると無理!
あと、凶器として「毒」が登場するんですが、この毒を銃に置き換えると
同じ骨組みの短編集を読んだ記憶があるんだけど・・・
これは面白い!
読み始めは「江戸時代を舞台とした多々良先生みたいなものか」と思ったんですが
全面的にエンタテイメントです!
一言で言えば「必殺」です(笑)
妖怪という道具立てを使って、晴らせぬ恨みを晴らす、
収まらぬ話を納める、物事を亡きものとする。
主人公の御行の又市の「この世には不思議なことなど何も無い 」というスタンスは
京極堂と同じなんですが、あえて不思議として活用する姿勢は
「憑き物落とし」を生業とする京極堂とは対極ですよね。
第2弾になりますが、短編集だったはずが、いつの間にか話が絡み合い連作に。
そして御行の又市は姿を消します。
もったいない。まだまだ続いて欲しいと思ったら・・・
幕末を生き抜いた語り部・山岡百介が好々爺となって再登場!
過去を振り返るという形で、現代の事件と又市達の活躍を重ねます。
ここに来てどうも登場人物に見知った名前が出てくると思ったら、
なぜか手元にあったリーフレット「巷説百物語シリーズ解説書」によれば
京極堂シリーズにも登場人物が絡んでるんだわ。
つまり京極堂と巷説は同じ時系列にあると言うこと!
中善寺の先祖が御行の又市であってもおかしくはないわけですね。
実は「西巷説百物語」「前巷説百物語」というのも発売されているというのがわかったので、
速攻ポチりましたとも。
見えてしまう探偵・榎木津礼次郎を主人公としたある意味スピンオフ中編集ですが、
これがスピーディーで面白い。
事実が見えてしまうわけですから、最初から榎木津が出てしまっては元も子もない(笑)
なんで新キャラ電気工事図面技師の「僕」というのが語り部として登場するんですが、
彼はバカです(爆)
いや、狂言回しとしては、それなりに話をわかりやすく説明する必要があるんでしょうけど
それにしても・・・。
しかし、榎木津が登場して以降の話の展開の早さは尋常じゃないですね。
京極堂が現れると鬱陶しく思えるくらいですから。
榎木津の力を知りつつ、それを逆手にとって陥れようとする輩や
周囲の人間を嵌めようとする陰謀など、薔薇十字探偵社の周囲はキナ臭くなりますが
榎木津礼次郎はやっぱり榎木津礼次郎な訳で、好き勝手したあげくに事件は解決とあいまります。
すげぇな(爆)。
そてにしても「僕」の馬鹿さに拍車がかかっている気がするんですけど(笑)
それも、読んでいてちょっと気の毒になるくらいに。
文庫版 今昔続百鬼 雲 〈多々良先生行状記〉 (講談社文庫)
- 作者: 京極 夏彦
- 出版社/メーカー: 講談社
- 発売日: 2006/06/15
- メディア: 文庫
これまた妖怪がらみの事件を集めた中編集。
フィールドワークを中心として活動しているため、
日本各地を歩きながら事件に巻き込まれるわけです。
これまでの京極堂の場合「この世には不思議なことなど何も無い 」わけですが、
この作品の場合「妖怪ありき」で話が進むところが他とは若干違うんですね。
そこにもひょっこり顔を出す京極堂。
カメオかと思ったら後の作品で違うことがわかりました(後述)
分厚いのが続くぞ(笑)
約1200ページの文庫を片手で電車の中で読む行為というのは修行?
婚姻の翌朝に花嫁が死ぬという館に警護のために呼ばれた榎木津礼次郎。
しかし、彼は病のため一時的に失明してしまい、
その目の代わりとして関口巽が同伴することとなった。。
その2人の滞在中に花嫁が殺され・・・
犯人は途中でわかります。だって他いないんだもん。
ただ、その行動原理というのが・・・
作中で語られる死生観というのはかなり頷かされました。
今度は1300ページです。
ある毒殺事件に端を発した連続殺人疑惑。
小松川署に飛ばされていた青木巡査が追う中、薔薇十字探偵社にも奇妙な話が持ち込まれる。
榎木津礼次郎の見合い相手候補が失踪していると・・・
ハッキリ言おう。誰が誰やらわからん!特に電車の中で切れ切れに読んでいると無理!
あと、凶器として「毒」が登場するんですが、この毒を銃に置き換えると
同じ骨組みの短編集を読んだ記憶があるんだけど・・・
これは面白い!
読み始めは「江戸時代を舞台とした多々良先生みたいなものか」と思ったんですが
全面的にエンタテイメントです!
一言で言えば「必殺」です(笑)
妖怪という道具立てを使って、晴らせぬ恨みを晴らす、
収まらぬ話を納める、物事を亡きものとする。
主人公の御行の又市の「この世には不思議なことなど何も無い 」というスタンスは
京極堂と同じなんですが、あえて不思議として活用する姿勢は
「憑き物落とし」を生業とする京極堂とは対極ですよね。
第2弾になりますが、短編集だったはずが、いつの間にか話が絡み合い連作に。
そして御行の又市は姿を消します。
もったいない。まだまだ続いて欲しいと思ったら・・・
幕末を生き抜いた語り部・山岡百介が好々爺となって再登場!
過去を振り返るという形で、現代の事件と又市達の活躍を重ねます。
ここに来てどうも登場人物に見知った名前が出てくると思ったら、
なぜか手元にあったリーフレット「巷説百物語シリーズ解説書」によれば
京極堂シリーズにも登場人物が絡んでるんだわ。
つまり京極堂と巷説は同じ時系列にあると言うこと!
中善寺の先祖が御行の又市であってもおかしくはないわけですね。
実は「西巷説百物語」「前巷説百物語」というのも発売されているというのがわかったので、
速攻ポチりましたとも。
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