BOOKレビュー [BOOKレビュー]
久々に手を出した新しい作家さん。
コロンボばりの着眼点で犯人を崩していくというのがコンセプトの倒叙ミステリで、
あちこちで評価が高かったんですが・・・私にはなんかあわない。
というか主人公の福家警部補に魅力を感じられないんですよね。
次作もあるようですが・・・
先の作品で肩すかしを食ったのでどうかと思ったんですが、こっちは面白い!。
負傷のリハビリをを兼ねて、容疑者のペットの保護管理をする
警視庁総務部総務課動植物管理係に配属された元捜査一課の警部補と
動物の専門家として公募された新米巡査のコンビが、
動物の生態をキーワードに事件を解いていきます。
もちろん主導するのは動物を盲目的に愛する新米巡査ですが
なによりも動物優先というぶれない姿勢が面白い(笑)
シリーズ化してもいいと思うんですが・・・
積ん読塩漬けになっていた1冊(笑)
依頼された書籍を合法非合法を問わずに手に入れる書物狩人の短編集。
ダン・ブラウンばりのを期待したんですが、派手さはないですね。
ただ、書物に隠された秘密的な蘊蓄はなかなか面白かった。
個人的には書物ハンターと言えばR・O・D(笑)
これは予想外のヒット!
自転車ロードレースの最中に起きた死亡事故は偶然か故意か?!
数年前に起きた事故との関連は?
自転車レースの世界を舞台とした青春ミステリは、最後までグイグイと引き込まれていきます。
個人的にツールとか見てて、ある程度は自転車レースの駆け引きとか
ポジション・役割なんかを知っていたので更に面白かった。
大藪春彦賞受賞はなるほどと思いました。
関連作があったのでポチッとな。
我孫子武丸氏の新作があったので表紙に戸惑いながらも購入しましたが。
これ、ミステリじゃなかった(笑)
今野敏氏のSTシリーズのコメディ版かとも思ったんですが、それほど各キャラが立つわけでもなく、
特技がバリバリに発揮されるわけでもなく・・・怪作っちゃ怪作だけどね。
こちらは安定した面白さを誇るしゃばげシリーズ。
各話の冒頭になんか知らんけど、あやかしの好物のレシピなるものが付いてたんですが、
あれは蛇足というものではないでしょうか?
坂木司氏は様々な職業をテーマとするミステリを書いていますが、
考えると取材力ハンパないですよね。
今作はデパ地下に出店する和菓子店にアルバイトとして入った女の子を主人公とした
”和菓子ミステリ”の逸品。
店長や他のスタッフ・アルバイトも皆魅力的で、ミステリじゃない部分でもステキなんですよね。
是非とも続編を期待したい所です。
倉知淳氏の短編集。
とにかくバラエティに富んだ内容の作品が並んでいて、中にはよくわからん作品も。
その最たるものが「見られていたもの」。
冒頭の作者注を気にしつつ読んだんですけど、どういう事かわからない。
結局、2回目の殺人はなんだったの???
「偏在」は星新一かと思ったわ(笑)
最後に猫丸先輩が出てきたのはサービスですね。
法月綸太郎氏の短編集。
表題となっている「しらみつぶしの時計」は、完全なるロジックパズル。
スイマセン、この手のは苦手なんです。
でも、ロジックだけかと思ったら、最後にオチが(笑)
読み始めからデジャビュを感じていたら、読んでたわ(笑)
前に角川文庫で出てたんですね。
御手洗潔がまだ国内にいる頃の中編。
表題の「UFO大通り」は時代を反映したネタを仕込んでいますが、
時事ネタを風化させない使い方もあるんですね。
「傘を折る女」は御手洗の思考を追っていくという面白い構造になっています。
しかし、2作に同じキーワードが登場するのはいかがなものなんでしょうかねぇ。
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