ブックレビュー [BOOKレビュー]
今度はまとめて12冊ですが、作家さんは2人(笑)
まずは近藤史恵氏。
ハワイの長期滞在型ホテル「ピーベリー」。
そこには「滞在できるのは一度きりで最長3ヶ月。リピーターはなし」というルールがある。
職を失った主人公が宿泊している間に1人、また1人と死人が。
これは事故なのか殺人なのか。
サスペンス色が強いミステリですね。
それにしても、「ハワイ島には世界に存在する13の気候区分のうち11が存在する」
という事実の方がびっくりなんですけど。
下町のフレンチレストラン ビストロ・パ・マルを舞台とした「タルト・タタンの夢」の続編です。
今回もちょっとした謎と食のコラボレーションが非常においしい。
それに、三船シェフの修業時代が垣間みれたのもよかった。
ただ!「氷姫」だけはいかがなものか。
この辺はジェンダーの指向の違いになってしまうのかねぇ。
ジェンダーと言えばこの作品も。
キスによる接触感染でのみ広がる特殊な伝染病が蔓延した世界を舞台としたフーダニット。
キャリアからの感染でしか発症しないし、キャリア同士では発症しないというのがミソ。
誰がキャリアで誰にキスをしたのかというパズルゲームなんですね。
舞台が高校だけに青春ミステリーともなっていますが、ラストはいろんな意味で怖いです。
同氏の作品を探していると、見覚えのあるタイトルが。
あれ?確か「天使はモップを持って」って読んだよな。
こんなにシリーズ出てたんか!出版社変わってるから知らんかった!
という訳でまとめて購入。
ビルの清掃員として働くキリコが、オフィスで出会った人の謎を解く短編集。
日常の謎とは言いがたい話もありますが、前向きにあろうとする彼女の姿に救われます。
「モップの精と二匹のアルマジロ」は唯一長編ですが、これもある意味ジェンダーの・・・
キャラクターもののというと私生活があまり表に出てこないこともありますが、
彼女の場合・・・大変ですねぇ。
はいここまで愛川晶氏の「神田紅梅亭寄席物帳」シリーズ4作品。
実は買い置きのストックがなくなってきた頃に、新しい作家さんに手を出そうとして
同氏と大倉崇裕氏、田中啓文氏の落語ミステリを見つけて、どれにしようかと選んだのがこちら。
とりあえず当たりです。
(落語家の登場するミステリと言えば北村薫氏の「円紫さんシリーズ」がありますが、
あれはまたちょっと違いますからね。)
実は昔から落語は好きな方で、寄席に行くほどではないものの、テレビではよく見てました。
(今でも「落語研究会」とか「日本の話芸」とか)
なんで話にはなじみやすかったんですが、
それ以上に落語の世界の裏話的な部分が書かれているので面白い。
登場する落語家さんも、何となく「あの人じゃね?」的なものあるし。
そしてなにより、ミステリとして提示される謎の解答と落語の話のオチの改変を
同時にこなそうというアクロバット的な構造がすごいとしか言いようがない。
一応、最後の「鍋屋敷の怪」で話はまとまっていますが、続編が読みたいよねぇ。
余談ですが「落協エシャレッツ」とか「芸協ルネッサンス 」とか知ってる?(笑)
同氏の別シリーズは、落語家さんからさらに俯瞰して、寄席そのものを舞台としたお話。
席亭代理をまかされた女性編集者の奮闘を中心に、
落語だけではなく、色物と呼ばれる曲芸や手品の舞台裏も覗かせてくれます。
前述シリーズに登場した神田紅梅亭の席亭さんの名前も出てくるし、
寿々目家竹馬師匠(いろんな意味で迷惑な人(笑))も両シリーズに出てくるので、
同じ時系列を扱った作品なんでしょうね。
第1作目はわりと状況説明で終わってるんで、2作目からがミステリとしても本格始動。
つまり3作目が待たれる訳です。
まずは近藤史恵氏。
ハワイの長期滞在型ホテル「ピーベリー」。
そこには「滞在できるのは一度きりで最長3ヶ月。リピーターはなし」というルールがある。
職を失った主人公が宿泊している間に1人、また1人と死人が。
これは事故なのか殺人なのか。
サスペンス色が強いミステリですね。
それにしても、「ハワイ島には世界に存在する13の気候区分のうち11が存在する」
という事実の方がびっくりなんですけど。
下町のフレンチレストラン ビストロ・パ・マルを舞台とした「タルト・タタンの夢」の続編です。
今回もちょっとした謎と食のコラボレーションが非常においしい。
それに、三船シェフの修業時代が垣間みれたのもよかった。
ただ!「氷姫」だけはいかがなものか。
この辺はジェンダーの指向の違いになってしまうのかねぇ。
ジェンダーと言えばこの作品も。
キスによる接触感染でのみ広がる特殊な伝染病が蔓延した世界を舞台としたフーダニット。
キャリアからの感染でしか発症しないし、キャリア同士では発症しないというのがミソ。
誰がキャリアで誰にキスをしたのかというパズルゲームなんですね。
舞台が高校だけに青春ミステリーともなっていますが、ラストはいろんな意味で怖いです。
同氏の作品を探していると、見覚えのあるタイトルが。
あれ?確か「天使はモップを持って」って読んだよな。
こんなにシリーズ出てたんか!出版社変わってるから知らんかった!
という訳でまとめて購入。
ビルの清掃員として働くキリコが、オフィスで出会った人の謎を解く短編集。
日常の謎とは言いがたい話もありますが、前向きにあろうとする彼女の姿に救われます。
「モップの精と二匹のアルマジロ」は唯一長編ですが、これもある意味ジェンダーの・・・
キャラクターもののというと私生活があまり表に出てこないこともありますが、
彼女の場合・・・大変ですねぇ。
三題噺 示現流幽霊 (神田紅梅亭寄席物帳) (創元推理文庫)
- 作者: 愛川 晶
- 出版社/メーカー: 東京創元社
- 発売日: 2014/05/12
- メディア: 文庫
はいここまで愛川晶氏の「神田紅梅亭寄席物帳」シリーズ4作品。
実は買い置きのストックがなくなってきた頃に、新しい作家さんに手を出そうとして
同氏と大倉崇裕氏、田中啓文氏の落語ミステリを見つけて、どれにしようかと選んだのがこちら。
とりあえず当たりです。
(落語家の登場するミステリと言えば北村薫氏の「円紫さんシリーズ」がありますが、
あれはまたちょっと違いますからね。)
実は昔から落語は好きな方で、寄席に行くほどではないものの、テレビではよく見てました。
(今でも「落語研究会」とか「日本の話芸」とか)
なんで話にはなじみやすかったんですが、
それ以上に落語の世界の裏話的な部分が書かれているので面白い。
登場する落語家さんも、何となく「あの人じゃね?」的なものあるし。
そしてなにより、ミステリとして提示される謎の解答と落語の話のオチの改変を
同時にこなそうというアクロバット的な構造がすごいとしか言いようがない。
一応、最後の「鍋屋敷の怪」で話はまとまっていますが、続編が読みたいよねぇ。
余談ですが「落協エシャレッツ」とか「芸協ルネッサンス 」とか知ってる?(笑)
同氏の別シリーズは、落語家さんからさらに俯瞰して、寄席そのものを舞台としたお話。
席亭代理をまかされた女性編集者の奮闘を中心に、
落語だけではなく、色物と呼ばれる曲芸や手品の舞台裏も覗かせてくれます。
前述シリーズに登場した神田紅梅亭の席亭さんの名前も出てくるし、
寿々目家竹馬師匠(いろんな意味で迷惑な人(笑))も両シリーズに出てくるので、
同じ時系列を扱った作品なんでしょうね。
第1作目はわりと状況説明で終わってるんで、2作目からがミステリとしても本格始動。
つまり3作目が待たれる訳です。
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